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助成金の活用

 現下の経済状況の中で、中小企業向け融資の緊急対応策として、「セーフティネット貸付」や信用保証協会の「緊急保証」を受けた企業も多くなっています。
 今回のかわら版は、同じ対応策でも、「助成金」を取り上げていきます。助成金は融資と違って返済は不要ですが、給付の条件は明確にあります。ただ、現下の状況下でこの「条件」も度々に改定され、緩和されている方向にはあります。

 今回は、相談や受給が多い次の助成金を取り上げていきます。

<雇用維持のため>

  1.中小企業緊急雇用安定助成金

  2.残業削減雇用維持奨励金


<新たな雇用時や子育て支援の助成>

  3.若年者等正規雇用化特別奨励金

  4.特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用開発助成金)

  5.中小企業子育て支援助成金



1.中小企業緊急雇用安定助成金


●どんな制度?

 景気の変動・産業構造の変化などにより、事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業事業主が、従業員を一時的に休ませたり、教育訓練を実施したり、又は、他事業所へ出向をさせた場合に、休業、教育訓練又は出向に係る手当や賃金等の一部を助成する制度です。
 社員の解雇を回避する代わりとして、賃金等の一部の助成を受けるという制度です。



●受給できるのはどんな事業所か?

 この助成金が受給できる事業所は以下の条件が主な要件となっています。

(1)従業員が雇用保険に加入していること
(2)最近3ヶ月の売上高・生産量等が直前3ヶ月又は前年同期比で5%以上減少していること
   又は、前期決算等の経常損益が赤字であること
(3)休業等を実施する場合は、従業員が一日中休業すること又は短時間休業(1時間以上)を行うこと
(4)教育訓練を実施する場合は、通常のカリキュラムに位置づけられている教育訓練ではないこと
(5)出向を実施する場合は、3ヶ月以上1年以内の期間で、出向元に復帰するものであり、更に、資本的・経
   済的な関連性から見て、独立性を認められる事業主間であること



●受給額は?


休業の場合は・・・

 休業手当相当額の4/5(上限 1人1日 7,685円)
 (申請の6ヶ月前に従業員の解雇等を行わない事業主及び対象者が障害のある人の場合は9/10)


教育訓練の場合は・・・

 1人1日 6,000円
 (半日・3時間の場合は3,000円。また、休業を合わせて行った場合は休業の金額に加算)


出向の場合は・・・

 出向元で負担した賃金の4/5(上限 1人1日 7,685円)
 (申請の6ヶ月前に従業員の解雇等を行わない事業主及び対象者が障害のある人の場合は9/10)


支給限度日数

 3年間で300日間(休業・教育訓練を行った延べ日数)


 助成金の中でも、現在、雇用調整助成金の利用対象者は6月で約238万人に達しており、また、当初より制度の改定・拡充も数度行われています。
 中小企業緊急雇用安定助成金は、従来の雇用調整助成金の見直しの結果、中小企業を対象にして、昨年、創設されたものであり、6月の改定では、3年間で300日という支給限度日数について、以前は最初の一年間では200日が限度とされていたものが、1年間の限度日数が撤廃になったり、教育訓練について半日単位での実施も可能となったり、拡充が図られています。
 また、新聞紙上でもこの助成金はかなり取り上げられています。8月2日の産経新聞では、「6月の完全失業率は5.4%であるが、雇用調整助成金により、失業を食い止めている労働者を入れると、単純計算では失業率は8.8%に跳ね上がり、アメリカの6月の9.5%に迫る高水準」というショッキングな記事が掲載され、現在の雇用情勢を物語っていると言えます。




2.残業削減雇用維持奨励金


●どんな制度?

 景気の変動・産業構造の変化などにより、事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業事業主が、その雇用する有期契約労働者や派遣社員の雇用維持のため、正社員などを入れた残業時間の削減をして、これらの労働者の雇用維持を行う事業主に助成する制度です。日本型ワークシェアリングの促進のひとつと言えます。



●受給できるのはどんな事業所か?

(1)最近3ヶ月の売上高・生産量等が直前3ヶ月又は前年同期比で5%以上減少していること
   又は、前期決算等の経常損益が赤字であること
(2)残業削減計画届を事前に提出すること
(3)対象期間である1年間を、前半6ヶ月・後半6ヶ月の判定期間に分け、その判定期間における事業所
   労働者(事業所の雇用保険被保険者及び事業所に役務の提供を行う派遣社員)の1人1ヶ月あたりの
   残業時間が、計画届の提出前の所定の6ヶ月間(比較期間)の平均と比べて1/2以上かつ5時間以
   上削減されていること
(4)判定期間の末日の事業所労働者数が、計画届の提出前の所定の6ヶ月間(比較期間)の月平均労働
   者数と比べ4/5以上であること
(5)計画届の提出日から判定期間の末日までの間に従業員の解雇や有期契約労働者の雇い止め、派遣
   社員の中途契約解除等をしていないこと

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●受給額は?

 判定期間の末日時点における、有期契約労働者及び派遣社員1人あたり、以下の額が支給されます。  (上限100人まで)

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3.若年者等正規雇用化特別奨励金


●どんな制度?

 いわゆるフリーターの方(25歳以上40歳未満)や内定を取り消された学生等(40歳未満)を、期間の定めの無い雇用保険加入者として採用した場合に支給される制度です。

●受給できるのはどんな事業所か?

(1)過去1年間に雇用保険に加入していない25歳以上40歳未満の人を対象にした求人を出し、ハロー
   ワークの紹介により、期間の定めの無い雇用保険加入者(週の所定労働時間が30時間以上の方。
   以下同じ)として採用する場合
(2)ハローワークからの紹介でトライアル雇用として受け入れ、終了後に、過去1年間に雇用保険に加入
   していない25歳以上40歳未満の人を定めの無い雇用保険加入者として採用する場合
(3)有期実習型訓練の全課程を修了した25歳以上40歳未満の人を、期間の定めの無い雇用保険加入者
   として採用する場合
(4)内定を取り消された新規学卒者(40歳未満)を対象とした求人を出し、ハローワークの紹介で期間の定
   めの無い雇用保険加入者として採用する場合

●支給対象となる期間は?

 平成24年3月31日までの間に上記の要件のもと、実施された事業所が適用されます。

●受給額は?

 最大100万円で、下記の表の通りとなります。

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4.特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用開発助成金)

●どんな制度?

 就職困難な人の雇用機会を推進するために創設された制度です。その労働者に支払った給与額の一部を、事業主に助成金として支給される制度です。

●受給できるのはどんな事業所か?

 ハローワークからの紹介により、新たに高齢者(60歳以上65歳未満)、障害者、母子家庭の母などの人を新たに雇用保険加入者として、継続して雇い入れた事業主に適用されます。

●受給額は?

 下記の金額が、6ヶ月を1期として支給されます。

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5.中小企業子育て支援助成金

●どんな制度?

 育児休業取得者又は短時間勤務利用者のどちらかを取る人が初めて出た場合に5人目までについて支給される制度です。

●受給できるのはどんな事業所か?

(1)雇用保険加入者が100人以下であること
(2)一般事業主計画を策定し、都道府県労働局に届け出ていること
(3)育児休業制度又は短時間勤務制度が労働協約又は就業規則に規程されていること
(4)平成18年4月1日以降、初めて育児休業取得又は短時間勤務利用者が出たこと

●対象となる従業員は?
育児休業の場合・・・

 子の出生の日まで1年以上雇用保険に加入していたが、1歳までの子を養育するため6ヶ月以上育児休業を取得し、終了後に継続して雇用され、復職後6ヶ月以上適当な就業実績があること

短時間勤務の場合・・・

 短時間勤務利用開始日まで1年以上雇用保険に加入していた人が、3歳未満の子について6ヶ月以上、以下の(1)から(3)いずれかの制度を利用したこと
 (1)1日の所定労働時間を短縮する制度(7時間以上勤務していた人が1時間以上短縮)
 (2)週又は月の所定労働時間を短縮する制度(週35時間以上勤務していた人が一割以上短縮)
 (3)週又は月の所定労働日数を短縮する制度(週5日以上勤務していた人が1日以上短縮)

●支給対象となる期間は?

 平成18年4月1日から平成23年3月31日までの間に上記の要件のもと、実施された事業所が適用されます。

●受給額は?

 最大420万円で、下記の表の通りとなります。

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以上、今回は5つの助成金を取り上げました。
具体的なご質問等がございましたら、弊社社労ビジネス部に、お気軽にお問合せ下さい。


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