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大きく変わった子や孫への住宅資金の贈与の税金

Q1 住宅を取得するための資金の贈与を受けた場合の税制が、大きく変わったと聞きました。どのように変わったのでしょうか?

 まず、贈与税の計算は、住宅取得資金に限らず、一般の場合、「単純贈与」「相続時精算課税贈与」の2つに分けられます。

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 「単純贈与」は、その年にもらった財産の金額の合計額が基礎控除額の110万円を超えなければ、贈与税を納める義務はありません。相続開始前3年以内に贈与を受けた財産以外は、相続の時に、原則として、相続財産の価額に贈与財産の価額を加算する必要がないため、相続税も課税されません。
 「相続時精算課税贈与」も、特別控除額の2,500万円を超えなければ、その贈与の時には贈与税はかかりません。
 ただし、「相続時精算」という名の通り、課税はここで完結せず、相続の時に、一般の相続財産の価額に、この相続時精算課税贈与により贈与された財産の価額を合計して、相続税を計算します。もしこの合計額を基に計算しても相続税が出なければ、結果的に相続前に無税で多額の財産を贈与により移転することができたことになります。ちなみに相続税が出ても、贈与時に贈与税を支払っている場合には、その贈与税を、財産の合計額に対する相続税から控除して相続税を納付することになります。従って20%の税金は、贈与税というよりも、言わば「前払相続税」です。ちなみにこの「相続時精算課税贈与」を適用すると、その相手からもらう財産については、一生「単純贈与」を選択することはできませんので注意が必要です。

Q2 なるほど。これが住宅取得資金に限らない、一般の話ですね。

はい。そして住宅取得資金の贈与については、次のような特例があります。

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 Q1でご説明した相続時精算課税贈与には、住宅取得資金の特例があり、贈与する方の年齢制限が無く、かつ、一定の要件を満たせば、2,500万円の特別控除額に加えて、1,000万円の住宅資金特別控除額を上乗せ控除することができました。
 この1,000万円の上乗せの特例については、昨年末の税制改正大綱において、延長が盛り込まれていませんので、今年以降は廃止され、この特例は使えなくなる見込みです。

 ただし、昨年の改正で、平成21年から平成22年までの間に、父母や祖父母などの直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた子が、贈与を受けた年の翌年3月15日までに、一定の家屋の新築等に充てて、その家屋を同日までに居住の用に供するか又は同日後遅滞なく居住の用に供することが確実に見込まれる場合には、その資金の贈与のうち500万円までの金額を限度とする贈与税の非課税枠の加算制度ができました。
 そしてさらに、今回の税制改正大綱において、この500万円が、平成22年中の贈与については1,500万円、平成23年中の贈与については1,000万円に拡充される予定です。
 ただし、新たな税制改正で盛り込まれる1,500万円・1,000万円の非課税制度については、贈与を受ける方のその年の合計所得金額が2,000万円以下であることが要件となる予定です。ただし去年からある500万円の非課税制度については、所得制限が無いため、合計所得金額が2,000万円を超えていても選択することができます(この制度は上記にもある通り、規定上は今年いっぱいしか適用されません)。

 またこの非課税制度は、「単純贈与」と「相続時精算課税贈与」のいずれを選択しても、各制度の110万円又は2,500万円の控除額と併せて利用することができます。
 従って、平成22年中であれば、
 (1)単純贈与を適用する場合
   単純贈与の基礎控除110万円+非課税制度1,500万円+=1,610万円
 (2)相続時精算課税贈与を適用する場合
   相続時精算課税贈与の2,500万円+非課税制度1,500万円=4,000万円
までは贈与時には非課税で住宅取得資金を移転することができます(については、1,500万円部分は精算課税の対象ではなく、2,500万円部分のみが相続時に一般の相続財産に加算されて相続税が計算されます)。

Q3 親からの贈与で不足する分、住宅ローンを組もうと思いますが、注意すべき点はありますか?

 国税庁から発表された質疑応答によると、次のような例が載っていました。

○新築等に係る建設工事の請負代金2,200万円
○住宅取得資金の贈与額  500万円
○金融機関からの住宅借入金の年末残高  2,000万円

建築工事の請負代金2,200万円よりも、
贈与額500万円+借入金2,000万円=2,500万円の方が多くなっています。

 この場合、住宅取得資金の贈与を受けた場合の贈与の特例の適用を受けるためには、その贈与を受けた住宅の取得等の対価に充てるための金銭の全額をその住宅の取得等に充てなければならないこととされています。従って2,200万円から500万円を控除した1,700万円と住宅借入金の年末残高2,000万円を比較すると1,700万円の方が少ないことから、2,000万円ではなく、1,700万円に対して所定の率を乗じて住宅ローン控除額を計算します。
 また、認定長期優良住宅の特例を受けていて、1%の一般住宅の控除率に、0.2%の認定長期優良住宅の控除率の上乗せを適用していた場合、その後その認定が取り消されると、取消しの年分以後、上乗せが適用できないばかりか、一般住宅の控除率も適用できなくなってしまうことも明らかにされましたので、注意が必要です。

※税制改正大綱や、関係省庁から発表されている事項を元に解説させていただいております。詳しい事項については、不透明な部分も多く含まれており、また今後の国税庁の発表により若干の変更も予想されますのでご注意下さい。


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