HOME > あさぬまwebかわら版 > 税金かわら版 > 平成22年度税制改正速報:税制改正のポイント Part-2
政府は、平成21年12月25日、一般会計総額が92兆2,992億円となる「平成22年度予算案」を閣議決定しました。
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項目 |
現行 |
改正の内容 |
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| 特殊支配同族会社における業務主宰役員給与の損金算入規制の廃止 | 次の条件に当てはまる会社の業務主宰役員(通常は社長)の給与のうち、給与所得控除相当額は損金としない。 (1)オーナー一族で90%以上の株式 を保有していること。 (2)上記の者が、常勤役員の過半数 を占めること。 *会社所得と業務主宰役員給与の合計の3年平均が1,600万円以下等は適用除外。 |
平成22年4月1日以後に終了する事業年度から廃止。 |
| 租税特別措置法による政策税制措置 | 現在、国税で241項目、地方税で286項目ある。 | ・情報基盤強化税制は適用期限(平成22年3月31日)をもって廃止(所得税も同じ。以下同様) ・中小企業投資促進税制(特別償却30%又は税額控除7%)は、2年間延長 ・少額減価償却資産(30万円未満)の損金算入特例の2年延長 ・中小企業等基盤強化税制の適用範囲を一部拡充 ・試験研究費の増加型又は高水準型の選択適用制度の2年間延長 ・交際費の損金不算入制度を2年間延長と共に、中小企業の損金算入特例の2年間延長 |
| 企業グループ内部取引等に係る譲渡取引 | 新設 | 100%グループ内の内国法人(完全子会社など)間で一定の資産の移転を行ったことにより生じる譲渡損益については、グループ外への移転等の時に、その移転を行った法人において計上する。 *平成22年10月1日から適用する |
| 企業グループ内の法人間の寄付 | 原則として、下記の限度額を控除した上、損金不算入とする。 (所得の金額×2.5%+資本等の金額×0.25%)×1/2 |
100%グループ内の内国法人間の寄付金について、支出法人において金額損金不算入とするとともに、受領法人において全額益金不算入とする。 *平成22年10月1日から適用する |
| 中小企業向け特例措置の大法人の100%子会社に対する規制措置 | 新設 | 資本金の額等が1億円以下の法人に係る次の制度については、資本金の額等が5億円以上の法人等の100%子会社には、適用しない。 (1)軽減税率 (2)特定同族会社の特別税率の不適用 (3)貸倒引当金の法定繰入率 (4)交際費等の損金不算入制度における定額控除制度 (5)欠損金の繰戻し還付制度 |
| 清算所得課税の廃止 | 一般法人を清算する場合の法人税率については、27.1%と定める。 | 清算所得課税を廃止し、通常の所得課税に移行する。 その際、期限切れ(7年超経過分)の欠損金の損金算入制度を整備する。 *平成22年10月1日から適用する |
| 消費税の事業者免税点制度の見直し | 基準期間における課税売上高が、1,000万円以下である場合には納税義務は免除。ただし、免税事業者は還付を受けるための申告はできない。 しかし、免税事業者は、課税事業者を選択することにより、課税仕入等に係る消費税額の還付を受けることができる。 この場合に、課税事業者を選択した場合には、2年間の継続適用が強制される。 |
次の期間(簡易課税制度の適用を受ける課税期間を除く)中に、調整対象固定資産を取得した場合には、当該取得があった課税期間を含む3年間は、引き続き事業者免税点制度を適用しない。 (1)課税事業者を選択することにより、事業者免税点制度の適用を受けないこととした事業者の当該選択の強制適用期間(2年間) (2)資本金1,000万円以上の新設法人につき、事業者免税点制度を適用しないこととされる設立当初の期間(2年間) *上記に規定は、(1)に該当する場合には平成22年4月1日以後に課税事業者選択届出書を提出した事業者の同日以後開始する課税期間から適用し、(2)に該当する場合には、同日以後に設立された法人について適用する。 *上記規定により、引き続き事業者免税点制度を適用しないこととされた課税期間については、簡易課税制度の適用を受けることはできない。 |
【 解説 】
日本の地域経済の柱となり、雇用の大半を担っているのは中小企業です。こうした中小企業を支えることは、税制にとっても重要な課題の一つです。現下の厳しい経済状況の中で必死に経営を継続している中小企業を支援するため、中小法人に対する所得800万円までの部分に対する軽減税率を現行の18%から11%に引下げられる見込みでした。
しかしながら、これについては、平成22年度は見送りとなり、課税ベースの見直しによる財源確保などを合わせ、その早急な実施に向けて真摯に検討することとされました。
特殊支配同族会社(いわゆる一族オーナー会社)については、現在、業務主宰役員(通常は社長)の役員給与の一部を損金不算入とする制度が設けられています。この制度は、特殊支配同族会社は、個人事業に比べると、法人・個人を合わせた税体系上、「社長」の給与に対する「給与所得控除」相当額が、『二重控除』になっているのでは、との見解から設けられた制度です。
しかし、この制度については、二重控除を是正する手法として適当かといった批判や中小企業増税ではないかという批判がありました。そこで、この制度を廃止するとともに、給与所得控除を含めた所得税のあり方についても論議し、抜本的措置を平成23年度税制改正で講じることとなりました。
税制の中には、「租税特別措置」と呼ばれるものがあり、その多くが、特定の者の税負担を軽減することなどにより、産業政策等の特定の政策目的の実現に向けて経済活動を誘導する手段となっていますが、「・・・納税者の視点に立って公平でわかりやすい仕組みとするためには、租税特別措置をゼロベースから見直し、整理合理化を進めることが必要です。・・・」と明記されました。
これを受けて、国税で241項目、地方税で286項目ある租税特別措置のうちの「政策税制措置」について「ふるい」にかけ、平成22年度税制改正から始まる今後4年間で抜本的に見直すこととされました。今回の税制改正大綱では、平成21年度末(平成22年3月31日)までに適用期限が到来するものを中心に、国税で41項目、地方税で57項目の廃止又は縮減となりました。
更に、今般適用期限を延長するものについても、「租特透明化法(仮称)」の制定により、政策評価が厳格に行われる予定です。
以前より議論のあった、消費税の還付に関する改正です。『居住用賃貸物件の自動販売機による節税防止』を目的としていると思われます。
具体的には、建築途中の居住用賃貸物件に自動販売機などを設置して課税売上を発生させます。課税期間の終了間際に居住用賃貸物件が完成すると、物件の引渡しを受けた課税期間中は非課税となる家賃収入はありません。すると、その課税期間中は自動販売機の課税売上のみになり、課税売上割合が95%以上になります。これを利用し、居住用賃貸物件にかかる消費税の還付を受ける方法です。
本改正により、初年度で還付を受けたとしても、3年目にほぼ同額の納付を求められるため、還付効果はなくなります。
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