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政府は、平成21年12月25日、一般会計総額が92兆2,992億円となる「平成22年度予算案」を閣議決定しました。
概略は下記の通りです。

現政権の来年度予算に対する基本路線の象徴は、「税制改正大綱」の中で、
「・・・チルドレンファーストの考え方に立ち、子どもは「社会の宝」として、
社会全体で責任をもって育て上げる体制を作り・・・」
という方針の明記にてわかるとおり、大きな財政支出を占める「子ども手当」「高校授業料の実質無償化」などを「最優先」としています。
その引き替えとして、「公共事業費」が「18.3%のマイナスで、1.3兆円の削減」となることや、「国債」について、「当初予算での国債発行額が、税収を上回ることは戦後初」であることなど、「緊縮型予算」「財政懸念型予算」の側面も持つことは拭えません。
「子ども手当」「高校授業料の実質無償化」などの「家計直接支援」へと大きくかじを切り、「企業を通じて」ではなく、個人に直接給付をすることによる「個人消費拡大」を狙ったプラス効果と、公共事業費削減などに象徴される「緊縮型予算」や国債の大量発行に伴う「財務懸念」・雇用・環境問題等々に対する「将来の企業負荷イメージ」によるマイナス効果が、実際にどの程度の効果として影響し、どう相殺されていくのか。
大きな政策転換が「プラス」と出るか「マイナス」になるのか。
しかも、「現下の厳しい経済状況の中で、短期的にはどうなのか」「中期的にはどうなのか」。
税制改正大綱と予算案を見ると、国の方向性として「大きな岐路に立っている」と言えます。
上記の予算の閣議決定に先立ち、平成21年12月22日、政府は、「平成22年度税制改正大綱」を取りまとめました。
今回の税制改正大綱は、減税を約束した「民主党のマニフェスト」及び民主党政策全般の考え方・方向性をまとめた「民主党政策集INDEX2009」を基に、
1.平成22年度からそのまま実行するもの
2.一部修正して実行するもの
3.将来の方向性として明記し、今後の実行予定のもの(これが一番多い項目)
に分けられます。
マニフェスト等に記載された事項で、平成22年度税制改正大綱に、織り込まれ、実行される主なものは次の通りです。
(1)子ども手当創設に伴い、年少扶養控除(16歳未満)の廃止(財源不足のため特定扶養控除のうち16
歳以上19歳未満に適用されていた35万円の上乗せ部分も廃止されることとなった)。これにより平年
度で6,150億円の増税(国税分)。
(2)特殊支配同族会社(いわゆる一族オーナー会社)の業務主宰役員給与の損金算入規制の撤廃
(これにより670億円の減税)
(3)租税特別措置のうち「政策税制措置」の一部廃止・縮減、及び「ふるい」にかける「基本方針」及び「租特
透明化法(仮称)」の設置方針
逆に、マニフェスト等に記載され、平成22年度税制改正に織り込まれる見込みでしたが、来年度は見送られた主なものは、次の通りです。
(1)自動車関連税の暫定税率廃止の実質的見送り(地球温暖化対策税の設置)
(2)中小法人の軽減分法人税率の引下げ(18%から11%に減税)の見送り
(3)配偶者控除の廃止
(4)給与所得控除の適用において上限規制
(5)租税特別措置法の大幅縮減
などがあげられます。
試算によると、税制改正の影響は、平成22年度は限定的で、国・地方合わせて約100億円の減税。今回の改正が通年で発揮される平成23年度からは、国・地方分合わせて約1兆円の増税となります。
また、最後の注目点は投資・たばこ・自動車関連税制です。
まず、投資ですが、リーマンショック後、株式市場から離れがちである個人投資家を呼び戻すべく、少額投資について非課税とする制度です。これは、前政権下から行われていた『貯蓄から投資へ』の流れを周到し、市場を活性化させることを目的としております。
次に、たばこ税制ですが、今回の改正では、大幅な増税となりました。
これは、「・・・たばこ税については、国民の健康の観点から、たばこの消費を抑制するため、将来に向かって、税率を引き上げていく必要があります。・・・」と大綱に明記されています。
具体的には1本5円程度、標準的な銘柄ですと一箱300円のたばこが、400円になると言われております。この増税により初年度、国税関係で、約520億円(平年度で1,230億円)の税収が見込まれております。
最後に、自動車関連税制です。期待の高かった暫定税率の廃止については実質見送りになりました。ただし、自動車重量税の減税が行われ、約1,660億円の減税効果が見込まれております。

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