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社員に対する「表彰」は給与扱い?

Q1 当社では、営業部において個人別の販売目標を決めていますが、半期ごとに目標を達成した社員については、社長表彰を行い、慰労のために一泊の温泉旅行を贈呈することを考えています。社員に対する慰労のための費用なので、福利厚生費扱いでよいのでしょうか?

 社員に対して、雇用関係に基づく労務の対価として、特別に成績が優秀な特定の社員を旅行に招待するわけですから、その社員に給与(賞与)を支給したものとして取り扱われます。従って、原則として「給与」として会社の経費にはなりますが、源泉所得税の対象となります。つまり、旅行相当の「給与」を受けたことで、その分の源泉所得税の負担が生じることとなります。
 なお、会社の慰安旅行として次の条件を満たして行うものは、福利厚生費(高額なものを除く)として取り扱われます。

 (1)その旅行に要する期間が4泊5日以内のものであること
 (2)その旅行に参加する社員の数が全社員の50%以上であること

Q2 表彰にて旅行を贈呈した場合に、源泉所得税の対象になるということは、例えば、整理整頓等の「5S運動」の毎月の優秀部門に対して、各人にクオカードの贈呈をするというのも、源泉所得税の問題が生じますか?

 その通りです。現金や金券であれば、より給与に近くなり、源泉所得税の対象となります。

Q3 当社では、勤続期間が20年・30年に達した者に対し、永年勤続者として表彰するとともに、記念品を贈呈しています。この記念品は、現物支給の給与として源泉所得税の対象になるのでしょうか?

 永年勤続者に対する表彰は、多くの会社において行われています。
 この場合に、記念品の支給を受けることによる永年勤続者の利益については、原則的には長期間勤務したことを理由として会社から受け取る現物支給の給与ということになります。ただし、このようなものについてまでも給与として源泉所得税を課税することは、社会通念上適当でないと考えられます。

 従って、次の要件のいずれにも該当する場合には、給与扱いとせず、源泉所得税を課税しないこととされています。

 (1)旅行、観劇等の招待費用や記念品の支給であること
 (2)その利益の額が、永年勤続者の勤続期間や地位等に照らし社会通念上相当なものと認められ
    ること
 (3)その者の勤続期間がおおむね10年以上であること
 (4)同じ者について2回以上表彰するときは、おおむね5年以上の間隔をおいて行われること

 なお、この場合の所得税を課税しない記念品には、金銭や株券、商品券等の有価証券は含まれません。従って永年勤続祝金等の名目で金銭を支給したときは、その金額の多寡にかかわらず、給与として所得税が課税されます。役員の場合には事前確定届出給与に該当しない限り、法人税の計算上経費にはなりません。
 また、永年勤続記念品を受彰者のニーズに沿ったものとするために、数種の中から選択させる場合もあるようです。この場合、その選択の幅があまりに広いものであるときは、実質的に金銭を支給して記念品等を購入した場合と差異はないことになりますので、原則として、給与として課税されることとなりますのでご注意下さい。

Q4 他の会社で、永年勤続者に対してギフト旅行券を贈呈している、と聞きました。今のお話ですと、商品券は所得税が課税されてしまうということですが、ギフト旅行券も課税されるのでしょうか?

 ギフト旅行券は性格的には金銭支給と異なるところはないという考え方もあります。しかしながら、ギフト旅行券を交付してから相当期間(1年程度)以内に旅行した者については、会社がその者の特別休暇の使用の有無や宿泊施設の領収書等によりギフト旅行券を使用したかどうかの確認を行っている場合には、旅行券の額からみて社会通念上相当な旅行の範囲内にあると認められる場合に限り、給与として課税しなくてもよいものと思われます。
 なお、ギフト旅行券の使用状況を管理していない場合等には、そのギフト旅行券に相当する金額が給与として課税されることになるものと思われます。


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