HOME > あさぬまwebかわら版 > 税金かわら版 > 平成21年度税制改正速報:III. 相続税関連の改正項目
| 項目 | 改正の内容 |
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| 非上場株式の相続税の納税猶予 | 経営承継相続人が納付すべき相続税額のうち、下記の条件を満たした場合には、相続等により取得した議決権株式等(既に保有していたものも含めて、発行済株式総数の2/3に達するまでの部分)に係る課税価格の80%に対応する相続税の納税を猶予する。 (1)被相続人 ・会社の代表者であったこと ・同族関係者で50%超、株式を保有していること ・同族内(経営承継相続人を除く)で筆頭株主であったこと など (2)相続人(経営承継相続人) ・会社の代表者であること ・同族関係者で50%超、株式を保有していること ・同族内で筆頭株主となることなど (3)その他の条件(当初の5年間) ・中小企業者であること ・経済産業大臣の認定を受けること ・代表者であること ・8割以上雇用を維持すること ・相続した株式を継続保有すること ・この特例を受ける株式等を担保に供することなど ※5年経過後も条件が付される。 |
平成20年度税制改正において、中小企業の活性化の観点から、起業、成長、事業承継の各段階で手厚い配慮を行うことに重点が置かれました。今回の平成21年税制改正では、この制度を具体化し、さらに贈与税の制度を拡充したものとなりました。
我が国の中小企業は、全企業数の約99%を占めており、戦後日本の経済発展の礎をなしてきました。雇用の面では、全雇用者数の約70%を、中小企業が担っており、バブル崩壊後の日本経済を支えてきたと言っても過言ではありません。
しかし、この日本の礎を担ってきた中小企業に事業承継問題が生じると、事業自体がたとえ継続可能であったとしても、不本意な廃業を余儀なくされるケースも少なくありません。このような不本意な廃業は、地域社会の雇用や、中小企業独自の技術やノウハウなどが、永久に失われてしまうものであり、我が国の経済にとっても多大なる損失であることは言うまでもありません。
そこで、相続時の遺産分割や資金需要、税負担の問題等の様々な問題に対応するため、その一環として税制面(自社株式に対応する相続税額につき80%の相続税額を猶予する)において支援をするものです。
なお、この制度の適用を受けるためには
(1)後継者1人に対する税制であること。
(2)雇用を80%以上維持しなければならないこと。(当初5年間)
(3)毎年又は定期的に経済産業大臣に対し現状報告書等を提出しなければならないこと。
(4)この適用を受けた株式等の全てを担保に供さねばならないこと。
(5)あくまで、猶予制度であり、免除制度ではないため条件を満たさなくなった場合、利子税とともに納税義務が生じること等
の注意点があります。
今後、通達など諸法令が整備されるまで、詳しい内容は不透明ですが、注意が必要です。

| 項目 | 改正の内容 |
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| 非上場株式の贈与税の納税猶予 | 後継者が、経済産業大臣の認定を受ける非上場会社を経営していた親族から、贈与によりその保有株式等の全部(贈与前から既に保有していたものも含めて、発行済株式総数の2/3に達するまでの部分に限る)を取得し、その会社を経営していく場合には、贈与に係る贈与税額の納税を猶予する。 なお、贈与者の死亡時には、当該株式を相続により取得したものとみなし、贈与時の時価により他の相続財産と合算して相続税額を計算する。 |
現在、贈与税の納税猶予制度には『農地の一括贈与に係る贈与税の納税猶予制度』があります。この制度は、農業経営者が子どもに農地を一括で贈与し、かつ、その子ども(農業後継者)が営農することを条件として贈与税の納税を猶予するものです。なお、猶予された贈与税額は贈与者の死亡をもって、納税が免除されます。ただし、その贈与された土地は、贈与者から受贈者(農業後継者)が相続等により取得したものとみなされ、その死亡日の価額により相続税額が計算されます。
納税が一時的に免除される制度と同様な効果が生まれる制度として、『相続時精算課税制度』と言うものがあります。この制度は、原則として65歳以上の親から20歳以上の子どもに対して、一定の届出を条件として、財産価額2,500万円まで贈与税を課税しない制度です。ただし、贈与者(親)に万が一があった場合には、相続税の計算上、この制度を利用した財産を贈与時の価額で、相続財産に加算をし、相続税額を計算します。
今回の非上場株式の贈与税の納税猶予制度は、(1)事業を経営している親族から(2)一括して非上場株式の贈与を受けること(3)贈与者に万が一があった場合には、この株式を相続によって取得したものとみなすこととされており、その意味では、『農地の一括贈与に係る贈与税の納税猶予制度』に酷似しております。
ただし、贈与者が死亡した場合の相続税の計算上、加算して計算する財産評価額は、相続時点の価額ではなく、贈与した時点での価額で計算をします。この点においては、『相続時精算課税制度』に似ております。
今回の納税猶予制度は2つの制度を1つにまとめたような制度です。
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