HOME > あさぬまwebかわら版 > 税金かわら版 > やらなきゃならない棚卸、在庫品の金額はいくら?
会社の正しい損益を計算するためには、棚卸(在庫調べ)が必要になりますが、棚卸については法人税法において細かい規定が設けられています。
お話によると、棚卸資産の評価方法を税務署に届け出ていらっしゃらないようですので、このような場合に採用することができる評価方法(法定評価方法といいます)は、最終仕入原価法となります。
この評価方法は、多くの会社が採用している方法でもあります。
どのような評価方法かというと、例えば、同じ商品の期末近くの仕入単価が次のような場合、
3月31日(期末)の在庫を評価する単価を、3月10日や3月20日に仕入れた分も、3月25日(最終仕入)の単価530円で計算します。つまり550円で仕入れたものでも、520円で仕入れたものでも、在庫として残ったものはすべて「最終仕入単価」の530円で評価します。
この「最終仕入単価」を計算する場合には、以下のことに注意して下さい。
仕入代金の他に、引取運賃・運送保険料・購入手数料・関税などの費用は、仕入代金に含めて計算します。逆に、不動産取得税・固定資産税などの税金や借入金の利息などは、仕入代金に含めずにその期の経費にすることができます。
消費税については、税込処理の場合は棚卸に含め、税抜処理のときは含めません。
税務調査の時には、調査官はまず期末近くの売上・仕入の関係と期末の棚卸資産の関係を調べます。期末近くに仕入れたものは、期末までに売られているか、棚卸資産として計上されているか、その「ゆくえ」をチェックされます。棚卸については以下のことに注意が必要です。
自社の製造工場などで製造した製品などについては、直接使用した原材料費・外注費・労務費などの他に、工場の製造工程全体で使用した電気料・水道料・電話料・建物や機械などの減価償却費など(製造間接費といいます)を適正な基準(直接原価比率など)によって配賦しなければなりません。
次のような在庫は、計上もれしやすいので注意して下さい。
(a)外注先などに預けてある在庫
(b)委託販売などをしている場合の委託先の在庫
(c)仕入をしても、まだ当社に届いていない未達在庫
(d)変質した材料、余った材料や残布、残糸などのうち少しでも価値のあるもの
調査の時には、会社で作成した棚卸表(商品・製品ごとの単価・数量が集計された一覧表)だけでなく、棚札やメモ書きなどの実際に棚卸をした時の作業記録などの提示を求められます。これらの原始記録は、7年間保存して下さい。
季節商品が売れ残ったり、新商品の発売などにより経済環境が変化したため、その価値が著しく減少し、今後通常の価額で販売することができないことが過去の実績などで明らかな場合や、災害による損傷、破損、型崩れ、品質変化などがあった場合は、時価(処分可能価額)まで評価を下げることができます。
例えば12月決算の場合、夏物の洋服などの季節商品をこの時期に販売することはできませんから、翌年の夏物の販売時期に売れると見込まれる価額が時価となります。
ただし、単なる物価変動、過剰生産や建値の変更などの事情による時価の低下では、評価を下げることはできません。
これらの消耗品やパンフレット、ちらし等の広告宣伝用印刷物などについては、一般の商品などと同じように棚卸をするのが原則ですが、毎年おおむね一定数量を購入し消費するものについては、事務の簡便化や重要性の観点から在庫を計上しなくても良いことになっています。ただし金額が多く、各期末の在庫数量に相当の変化がある場合には、貯蔵品としての棚卸計上が要求されますので注意が必要です。
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