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近時、当社でも介護退職が続いている。
欧米諸国にはない、女性のM字型就業 。子育てからようやく手が離れてM字のくぼみから脱し、再び就業の軌道に乗る40代後半から50代。正規社員や契約社員で働き始めて15年から18年となり、会社での地位もそれなりに確立して信頼も得てきた世代が、今度は親の介護に直面している。
5人に1人が高齢者という時代。50年後には、2.5人に1人が65歳以上となり、超高齢化社会がやってくるといわれている。
特に地方では、人緑地緑が濃密で家族介護が一般化されていることから、就業継続の厳しい現状が続いている。
先日、都内の有名銀行キャリアウーマンから話を聞いた。
「私も35歳。生むマックスの年齢に近い。でも、産前産後・育児休業で1年以上休んだら、元の職務への復帰は難しい。生むことになかなか踏み切れない。だれにでもできる仕事では納得できない。第一子ならともかく、二子となるともうアウト。100人に100の前例があり、子育て支援ではまかなえない。社会の仕組みの域を出ており、女性にとって厳しい現状がある。」
結婚、妊娠、出産、保育園、就学、放課後の学童保育 。職場に戻っても、子供が風邪を引いた、熱を出したと早退や休みの連続で、同僚と会社に気兼ねする日々。周囲の理解がなければ難しい。その多忙さは、ひとえに自分の健康みが頼りである。正規社員での務まらず、契約社員に切り替え、だれでも構わない仕事に移る。このようなことは、日々に起きている。
こうして同期のほとんどはM字方のくぼみに入り、その中からかろうじて這い出た数人が社内で一定の地位や役職を得るのは、40代後半から50代となる。すると次は、「介護問題」のハードルが目の前に降りてくる。
ある中小企業の社長が、秘書から退職の申し出を受けた。理由を聞けば、親の介護という。社内を調べると、介護退職予備軍が他にも大勢いることがわかった。
日頃から経営にも篤心の厚い社長。地方でもあり、遊休土地も所有していたことから、宅老施設の建設を思いつき、実行に移した。数他の努力の末、施設は無事完工。秘書は退職せず以前にも増してよい業務をこなし、介護に不安を抱える女性社員の多くは、心の安堵感も大きかったという。
施設には、会社関係でなじみの人もいる。朝、保育園に子供を連れて行くように預け、出勤する。仕事が終わったら迎えに行き、一緒に帰る。残業時にはナイトケアとして、介護保険の該当サービスを利用することもできる。
仕事と介護の両立を実現したこの事例は、現代社会における介護の姿として理想的であろう。どこの会社でもできることではないが、志を同じくする各種工業団地などでは、実現可能ではないだろうか。
保育園を設置する企業は比較的多いが、遊休資産とちての土地を所有する場合は、福利厚生の一環としてこのような介護施設の建設も一案であろう。社会貢献となる一方で、新たな雇用開発や純然たる利益を目的として運営することができる。
保育園と老健施設の一体型であれば、さらに魅力的である。重い認知症の方でも、赤ちゃんを見た途端に、表情がパァッと明るく変わるという。
介護問題に直面し、仕事との両立に悩み、揺れるあなた。
決して仕事をやめてはいけない。仕事をあきらめて家庭に入ることが、ベストの選択とは思わない。
家庭で介護専従となったからといって、ほんとうに良い介護者になれるだろうか。
介護に全精力を使い果たし、久しぶりに会った友人に驚かれるほど老け込んでしまっている。生き生きとした輝きが失われ、口をついて出るのは、愚痴や恨み言ばかり。いかに自分が努力し、日々を介護に費やしているかということに終始する・・・・。これでは、家族にとっても自分にとっても、幸せな介護は期待できないであろう。
眼を開き、周囲をよく見回してみよう。
公的なサービスや私的な支援が利用できるのではないか。他人の手を借りることに、引け目を感じる必要はない。
仕事を続けよう。細く長く、とにかく続けるという意欲を持ち、目標を定めることが、自分自身「要介護者」にならないための条件ではないだろうか。
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